しんしん

レビューと雑記

2026年2月の衆院選は棄民違憲選挙だった

今年も残り4ヶ月を切ったが、最近の政治の動向を見ていて改めて覚えておかなければならないと思ったので書く。物価高騰に悲鳴を上げる国民の生活や被災地への向き合い方を見ても自民党政権が棄民政権なのは今に始まったことではないが、2026年2月の衆院選はとりわけ異様で底が抜けた出来事だった。2026年2月の衆院選は棄民違憲選挙だったことを忘れないための記録です。

 

「自民・維新連立政権の信を国民に問う」とかいう理由で強行された衆院解散

高市早苗首相、23日に衆院解散を表明「自身の進退を懸ける」 総選挙は1月27日公示、2月8日投開票へ:東京新聞デジタル

高市首相、信任求め衆議院解散 政策優先から一転、予算あと回し 野党「大義なし」と反発 2月8日投開票:東京新聞デジタル

<社説>衆院解散の意向 暮らし顧みぬ党利党略:東京新聞デジタル

衆議院選挙の経費、40億円増の855億円 自治体職員は予算準備と合わせ多忙 - 日本経済新聞

この時点で残り2年9ヶ月あった2024年秋選出衆院議員の任期を放棄。税金を何百億円とかけて選挙を強行しました。初っ端から有権者を馬鹿にしている。

強行選挙で何が起きたか

選管の混乱

「限られた時間で対応しなけば…」衆院選2026 県選管職員の平均時間外勤務は過労死ライン100時間超(2026年3月12日掲載)|KKT NEWS NNN

解散から投票まで僅か16日という異例の短期間。準備が追い付かず、選管職員は過労死ラインの労働を強いられました。

【茨城新聞】《2026衆院選》茨城県内の各選管 降雪対応の準備 投票率低下を懸念 7日夜から8日、大雪の見込み

これまた異例の積雪シーズン2月の選挙。選管職員は除雪対応にも追われました。

期日前投票期日に投票場入場券が間に合わない

投票所の入場券が届かない?各地で配布遅れ「なくても投票は可能」 [衆院選(衆議院選挙)2026]:朝日新聞

「選挙権」を行使できない:国による国民の権利の侵害

投票日程を積雪シーズン・受験シーズンに設定し投票率低下を誘発

衆院選投開票日に大雪ピークの予想、都内でも平地で積雪の恐れ…雪などによる死者は9道府県で38人に : 読売新聞

「なぜ、この時期に?」と不満消えず、託す一票 記録的な大雪の青森 [青森県] [衆院選(衆議院選挙)2026]:朝日新聞

職員も間に合わず 福島・会津地方で投票開始繰り下げ相次ぐ 衆院選 | 毎日新聞

衆院選投票所、前回比787カ所減 終了時間繰り上げは全体の42% - 日本経済新聞

「投票は多分行けんよね」「今回は大学受験があるから難しい」入試重なる2月の衆院選 若者の1票、行使に不安 | TBS NEWS DIG (1ページ)

「一番ひどい時期」陣営も困惑 入試直撃の衆院選、耳栓可の学校も | 毎日新聞

在外投票が間に合わない

車で8時間か、1万円超かけ郵便か 海外有権者「投票間に合わない」 [衆院選(衆議院選挙)2026]:朝日新聞

「戦後最短の衆院選」在外投票が間に合わず 海外在住4人が国を提訴:朝日新聞

選挙公報点字版が間に合わない

選挙公報の点字版、間に合わない恐れも 有権者の権利脅かす突発選挙 [衆院選(衆議院選挙)2026]:朝日新聞

最高裁判官国民審査に投票出来ない罠

1月中は「最高裁裁判官の国民審査」に投票できません 高市首相が仕掛けた「超短期決戦」 要注意の期日前投票:東京新聞デジタル

国民は熟慮する時間を奪われている

衆議院解散は"総理専権事項"なのか?今改めて考える"解散権"と今後の論点とは | 無料のアプリでラジオを聴こう! | radiko news(ラジコニュース)

大混乱の選挙日程による弊害は投票後にも

投票者数より118票多い投票? 兵庫・西宮 盛岡でも同様の不一致 [衆院選(衆議院選挙)2026]:朝日新聞

開票作業200票以上一致せず 7区 「持ち帰り票」で確定、調査へ : 読売新聞

衆院選、那覇市選管で集計誤り 沖縄

考える時間を十分に与えられない。投票に行けない有権者が続出し、投票に行ける有権者は大雪のリスクを背負わされる。投票した一票も無効になる。国による「棄民」で「違憲」で「投票の妨害」でなければ何なんだ。

尚身勝手で無謀な選挙を強行した張本人は次のようなコメントをしていました。

高市首相「投票は無理のないように」 週末にかけ大雪の恐れ…真冬の衆院選、投票行動への影響も見え始め:東京新聞デジタル

圧勝した高市首相がやりたい「防衛予算の増強」「憲法改正」「国家情報局設置」…国論二分政策の加速を宣言:東京新聞デジタル

大雪の2月に日程を組んで「投票は無理のないように」、あの手この手で投票させまいとしながら「国民から背中を押していただいた」。ふざけるのも大概にしてほしい。自民党に投票した有権者が多くいたのも事実だが、そもそも有権者にとって全くフェアな選挙ではなかったというのはしつこくしつこく掘り返していきたい。

 

衆院選から半年経ち、日本はご覧の有り様である。良くなる兆しが見えなくて辛い。生活を人質に取られながら、既に半壊の日本が全壊しないように踏ん張らなければいけないのが辛い。誰だって自分の生活に集中したいし楽しいことだけ考えて暮らしたい。このブログにだって楽しい話だけ書いていたい。でも目を反らしたが最後本当に終わりだと思うので、政治の監視含め「生活」をやっていくことをここに宣言します。

お取り寄せギフトを楽しむ

LINEのお取り寄せギフトにハマっている。店舗で使えるチケットギフトの存在は知っていたけど、誕生日にお取り寄せ用のギフトを貰ってからちょくちょく利用している。業務連絡にしか使っていなかった(雑談のやりとりすら滅多にしない)LINEの用途に「お取り寄せ」が加わった。

取り寄せるのはもっぱらお菓子かスイーツである。美味いものグルメとか酒とかコスメとかいろいろあるけど、お取り寄せしたくなるのは大体「ご自愛したい時」で、「ご褒美が欲しいから」なので、甘いものに目がない人間にとっては必然的にそうなる。思い立ってLINEギフトのページを覗きに行くと、ここぞとばかりに割引クーポンが貰えるのも罠である。たまにだし、ご褒美だし、いいよね~!と気が大きくなり、ついつい買ってしまう。

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自分用に買うのもアリだよ!と煽ってくるLINEギフトのクーポン

 

ここで過去に購入したお取り寄せギフトの数々を振り返ってみようと思う。どれも美味しかった。

ティーライフ:贅沢はちみつ紅茶

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頂き物。砂糖不要。ストレートでしっかりはちみつの甘さを感じる紅茶。香りも良くて癒される。美味しすぎて浴びるように飲んだ。

和栗モンブラン専門店「栗りん」:栗千本(黄金)

www.serge-gens.com

高級モンブラン大福。木箱に敷き詰められたクリーム大福の上に和栗のペーストがぎっしり贅沢に絞られたビジュアルが壮観。アクセントの栗の甘露煮も嬉しい。栗好きにはたまらない和スイーツ。栗の他に芋・苺・抹茶等のバリエーションがある。

シーキューブ:焼きティラミス

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濃厚なマスカルポーネとじゅわっと染み出るほろ苦いコーヒーに手が止まらなくなる焼きティラミス。常温でも冷やしても美味しい。牛乳と合う。コーヒー党のお友達に配って歩きたい。

リンツ:フォンダン・オ・ショコラ

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みんな大好きリンツのご褒美フォンダン・ショコラ。温めてトロトロにして食べるのが至福。お求めやすい価格なのも嬉しい。なめらかで濃厚なチョコレートを心ゆくまで貪り食いたい人にオススメ。

toroa:プレミアムバタークッキー・チョコチャンククッキー

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バターの風味豊かなザクザク系大判クッキー。ほんのりキャラメルが香る甘いプレミアムバタークッキーと三種のチョコチップが練り込まれた気持ちビターなチョコチャンククッキー。これが嫌いな人はいないでしょう。大人も子供も大好きなやつ。

アンリ・シャルパンティエ:テリーヌ・ドゥ・フリュイ

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2種類の果物を一つのゼリーに閉じ込めた、テリーヌ型のフルーツゼリー。美味しい果物と美味しい果物をその組み合わせに最も相応しい美味しいゼリーで包み込む、一言で表すなら「調和」のゼリー。ピーチとアプリコットって合うんだ…… ブドウと洋梨って合うんだ…… と組み合わせの良さに驚かされる。目にも涼しく美しく、夏の贈答品で貰うと嬉しい。

 

もしかしたら種類も豊富でお得なお取り寄せツールが他にもあるかもしれないけれど、お手軽にご自愛したいな~という時に、LINEのお取り寄せギフト、オススメです。

月報のススメ

手帳を使いこなせない・一日一記録向いてないの記事を書きながら、だから月報なのでは?という気付きがあったので書きます。

2024年からここはてなブログで月報を書いている。楽しみながら書き続け、今年で三年目になる。手帳は続かないが月報は続く。これは何の差だろう。

 

アナログの手帳とデジタルの月報

手帳が続かない最大の理由は書くことがないこと。正確には書くことが少なくてスカスカなページを見るのが好きじゃないということ。やっぱりぎっしり書き込まれた手帳に憧れるんです。後で見返した時に一目でこの月は充実していたなと思えるから。アナログの手帳は良くも悪くもそれが可視化されやすい。スカスカな手帳のページを見て代わり映えしない日常を直視したくない。つまり見栄。人に向かって私毎日充実してます!って喧伝したいわけじゃないけど、私今年そこそこ充実してたなって一人ほくそ笑む程度には見栄を張りたい。その点デジタルの月報はスカスカを気にしなくていい。一記事にその月あった出来事をまとめるだけだから。どんな一ヶ月だったかの雑感と中でも印象に残ったイベント、エンタメの感想を簡単にまとめる形式で統一していますが、実際はその月によって差があれど何となく毎月充実していた気になれるのでオススメです。

読者としても「ちょうどいい」

Blueskyで共有されている他の人の月報を見ても大体似た感じのスタイルで書かれていることが多い気がします。それがちょうどいい。読み物の分量としてもだけど、距離感・温度感的なものがちょうどいい。SNSにいると際限なく流れてくる他人の思考や感情に触れすぎて疲れることありません?内容のプラスマイナスに限らず熱量のあるものは疲れる。その点月報はシンプルな出来事の記録。書き手の感情が乗ったとしても一言二言。SNSに疲れた、だけど人の生活記録を読むのはやめられない人(いっぱいいるでしょう)にもオススメです。

いつでも消せる

手帳の記事で「書く」のは好きだけど「書き残す」のは好きじゃないと書きましたが正確じゃなかったな。「書く」のも「記録する」のも好きだけど「物理として手元に残しておきたくない」。アナログ手帳と致命的に相性が悪い……!(でも使いたい!可愛いし憧れるので!)自分の痕跡をいつでも消せる状態にしておきたいという願望がずっとあります。デジタルならボタン一つでいつでも消せる。魚拓とかデジタルタトゥーとかネットに放流したものは完全には消せないけれど、「いつでも消せる」と思えることが大事。個人的な安心感の問題です。個人情報が特定されるようなことは書かないようにだけ気を付けています。

 

月報ブログの最初の記事を読み返したら「思い立って4月から日記をつけ始めたが、早々に飽きてしまったので、月ごとの振り返り方式にしてみるテスト」と書いてありました。大正解。Blueskyでは月末になると続々と月報がアップされちょっとした盛り上がりを見せますが、それを眺めるのも楽しい。無理なく書き続けられて、いろんな人の記録が読めて、交流してもしなくてもいい。自分のペースで楽しめる月報、オススメです。

 

余談ですが、はてなブログで月報を書く時にブログテーマ「short」をオススメしたい。短文で気楽に書きたいブログにうってつけです。

blog.hatenablog.com

手帳を使いこなせない

#ブローガストお題募集箱 で見かけたお題「手帳の話」から。掠っているようないないような、求められている感じとは多分違う気がするけど書きます。

手帳、好きだけど使いこなせない。手帳の発売シーズンになると売場で胸踊らせ、雑誌の手帳特集を読み耽る程度には好きなんだけど、使いこなせない。

なぜ使いこなせないのか

書きたいことがないから。これに尽きる。手帳というフォーマットに書きたいことがない。手帳の主な用途として挙げられるのはスケジュール管理だと思うのですが、管理するほどの予定がない。仕事柄必須とか家族の予定を把握する必要があるとか休日は常に予定で埋まっているとかあると思うのですが、マジでない。月の半分以上家と職場の往復で、スケ管が必要なほどの仕事でもない(そもそも家で開く手帳に仕事のことを書きたくない)。オフの予定もその日の気分で決行したりやめたりするので、コンサートや観劇のようなチケット購入イベントを除いて予定を立てることも殆どない。それから一日単位で記録をつけるのも向いてない。続かないし、変化のない日常の記録を読み返しても空しくなるだけなので。

手帳をバリバリ使いこなしてる人の手帳術を拝見すると、スケ管にとどまらずジャーナリングや習慣化ログ、記録ノート等多岐に渡っていて凄いなあと思う。手帳を使いこなせてる人って「書き物が好き」が大前提にあるよな。動作としての「書く」は好きだけど「書き残す」のは別に好きじゃないな……

お前もう手帳書くのやめろという声が聞こえてきそうですが、買ったからには使いたい。「使いこなしたい」とか言わないのでせめて元を取りたい(手帳の元を取るってなんだ……)。今使っているマンスリー手帳には、オフの予定とその月のTo Do、行きたい展覧会の会期、観た・聴いた・読んだエンタメのリストを書き込んでいます。でもスカスカ。もう少し何かないか。手帳ガチ勢じゃない人の手帳術があったら参考にしたいです。

今使っている・気になっている・持て余している手帳

torinco2(高橋書店)

www.takahashishoten.co.jp

一昨年から使っている手帳。シンプルな見た目でカラバリとフォーマットが豊富。無料でカバーの着せ替えもできる。セパレートタイプの9が案の定使いこなせなかったので昨年からマンスリーの2に。物は気に入ってるだけにもう少し使いようがあるんじゃないかなと思っている。

1年をおいしくすこやかに過ごす養生手帳(インプレス手帳)

book.impress.co.jp

身体の衰えを感じる年頃なので体調管理ログ的なものをつけようか考えている。あと普通に読み物として面白そう。

isshoni. ノートブック デイログ(ダイゴー株式会社)

www.daigo.co.jp

一冊で三ヶ月分記録できる。春夏秋冬をイメージした緑・青・赤・白の表紙に飛びつき、無駄に二冊も買ってしまった。資格や語学の勉強用にしようかとも思ったが予定を立てて勉強するのが苦手で活用しきれず。物は気に入ってるだけに(以下略)。

夏休みの日記:バレエを観る

2026年8月8日土曜日。東京国際フォーラムにて『ウクライナ国立バレエ スペシャル・セレクション2026』を観ました。

youtu.be

 

ウクライナ国立バレエとは

旧キエフ・バレエ。ウクライナの首都・キーウにある国内随一のバレエ団。ウクライナ国立アカデミー・オペラ・バレエ劇場(ウクライナ国立歌劇場)を本拠地とする。キエフ・バレエ出身の寺田宣弘芸術監督のもと、海外公演も盛んに行っている。

なぜウクライナ国立バレエなのか

生のバレエを観てみたい、お金と時間に余裕のできた今なら観に行けるかも、しかし国内外多数あるバレエ団のどこの何を観たらいいか見当もつかない、という時にたまたま見かけたのが「ウクライナ国立歌劇場への義援金受付」のお知らせでした。2022年から続くロシアによるウクライナ侵攻の脅威にさらされるバレエ団を微力ながら支援できたらと思い、2023年12月『雪の女王』の日本初演*1を観に行きました。以降年に一度ウクライナ国立バレエの舞台を観に行っています。

『ウクライナ国立バレエ スペシャル・セレクション』とは

クラシック・バレエの人気作品をハイライト形式で披露するガラ公演。さまざまな作品の名場面やグラン・パ・ド・ドゥを集めて構成される。

 

2部構成の演目は以下の通り。中でも特に印象に残ったものを。

第1部

「ゴパック」

「ラ・シルフィード」第2幕よりパ・ド・ドゥ

「サタネラのグラン・パ・ド・ドゥ」

「森の詩」第2幕より

第2部

「海賊」第2幕よりグラン・パ・ド・ドゥ

「タリスマンのグラン・パ・ド・ドゥ」

「瀕死の白鳥」

「ラ・バヤデール」第2幕より

 

「ゴパック」

ウクライナの民族舞踊。今回披露されたのはオペラ『ドナウ河畔のサポロージャ・コサック』の舞踏場面。一面の向日葵を背景に、ウクライナの民族衣装を着けたダンサーたちが踊る演目。カラフルで目に楽しい。そしてアクロバティックで迫力がある。年始に観たウクライナ国立歌劇場のオペラでもバレエ団のダンサーたちが参加しているシーンがありましたが、バレエとオペラ、異なる舞台芸術が交差するのが新鮮でした。

 

「森の詩」第2幕より

今回の公演の目玉。ウクライナの女性詩人、レーシャ・ウクラインカの詩劇をもとに製作された演目で、バレエ漫画の金字塔『SWANー白鳥ー』の有吉京子先生が1977年の来日公演で惚れ込み自分の作品に登場させた作品。お話の筋は『ジゼル』*2と似ていますが、清らかな空気に満ちたウクライナの美しい深い森が目の前に立ち上がってきて見入ってしまいました。マフカ(イローナ・クラフチェンコ)の幻と踊るルカーシュ(ニキータ・スハルコフ)の悲哀に満ちた美しさといったら!ウクライナ国立バレエのオリジナル演目で代表作でもある作品なので、いつか全幕観たいです。

 

「海賊」第2幕よりグラン・パ・ド・ドゥ

女1人男2人の3人で踊るパ・ド・トロワ。メドーラ役のエリーナ・ビドゥナが一際目を惹きました。贔屓のダンサーとかよく分からなかったけど(皆凄いので)、この人が推しになるかも?な予感。背が高くスラリとした体躯にぶれない安定感のある踊り。美しかった。終演後近くのマダムたちが「海賊の女の人がスラッとしてて素敵だった」と話しており、わかるーと心の中で相槌を打っておいた。

 

「瀕死の白鳥」

サン=サーンスの組曲「動物の謝肉祭」の第13曲「白鳥」。演じたアナスタシア・シェフチェンコに圧倒されました。2023年12月の『雪の女王』でも威厳ある孤高の雪の女王を演じていましたが、今回の白鳥も凄かった。存在感が一人だけ段違い。暗闇の中一人、飛んだり跳ねたり派手な振りは一切なく、白鳥の羽ばたきをイメージする腕の動きと苦悶の表情のみで死にゆく白鳥を表現していて、目を離すことができませんでした。短いソロの演目でしたが鮮烈で、この先何度も思い出すと思います。

 

初めてのガラ公演、観たことない演目をアソートパックのように楽しめてよかったですが、やっぱり一つの演目を全幕通して観る方が好きだなあと思います。古今東西の物語の世界観を、台詞で語らず表情と身振り手振り・踊りのみで表現する。ダンサーの踊りの技術そのものに感嘆するより、その作り上げられた物語世界に耽溺したい。

もう一つ、バレエもオペラもカーテンコールの雰囲気があったかいところがウクライナ観劇のいいところ。観に来る人達が少なからず「ウクライナ頑張れ」の気持ちを持ってるから客席からそれが伝わるし、演者側も少し緊張が緩んだ嬉しそうな感じで応えてくれて、通じ合ってる感じがして嬉しいです。平和なくして文化芸術は成り立たないと強く思います。

例年そろそろ次の年末年始の公演情報が公開される頃。楽しみに待ちたいと思います。

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*1:【全編無料公開 4K動画】ウクライナ国立バレエ(旧キエフ・バレエ)「雪の女王」

https://youtu.be/Dg24-UpKT2U?si=6Kxi9f5xe9qDjHsF

*2:【2025年12月開催】ウクライナ国立バレエ(旧キエフ・バレエ)「ジゼル」ハイライト

https://youtu.be/NUA1pg_dVZc?si=L1VJB2RIcp2rMTHY

夏のリーディングリスト2026

8月中に読みたい本のリストを作った。酷暑で外出も躊躇われる近年、夏が一番読書が捗る。まとまった休みもあるし、読みかけの本も読み終えたい。

 

キム・ジヘ『差別はたいてい悪意のない人がする』

www.otsukishoten.co.jp

5月くらいから読み始めた。かたい内容の本はノートをつけながら読むようにしたらいつも以上に読み進まない(理解は深まる)。今月中にはなんとか。

 

日記屋 月日『季刊日記 創刊号』

tsukihi.stores.jp

日記のアンソロジーなのでつまむように読んでいたが、気付いたら2号が刊行されていた。季節が巡るの早い。

 

アレクサンドル・デュマ『モンテ・クリスト伯』『三銃士』

www.iwanami.co.jp

www.iwanami.co.jp

年始に観た海外ドラマの『モンテ・クリスト伯』が面白かったので原作本を買った(岩波少年文庫のは抄訳)。大昔に読んで面白かった(が内容を覚えていない)『三銃士』も一緒に。

 

村田喜代子『姉の島』

publications.asahi.com

職場で読む用。泉鏡花文学賞受賞作。九州の離島に住む海女のお婆さんが語り手。「異色の海洋冒険小説」であり「戦争小説」(文庫あらすじより)。8月なので。

 

谷崎潤一郎『陰翳礼讃』

pie.co.jp

ビジュアルブック。暗闇の写真を眺めて涼を得たい。

図書カード5000円分の使い道を考える

note.com

sizu.me

こちらの記事を読んで、私も5000円選書やりたーーーい!!!になったのでやります。

「手元に残しておきたい本」とか「夏の気分で」とかテーマ設定に個性が出て楽しい。そんな自分の考えた選書テーマはずばり「『あなたの趣味で面白い小説を5000円分見繕ってほしい』と図書カードを手渡された場合の本」です。自分の趣味全開かつ人へのプレゼンも兼ねた選書。なかなか悩ましい。実際にやりたいですね、人に5000円分図書カード渡して本を見繕ってもらうの。絶対に楽しい。

 

江國香織『つめたいよるに』文庫本:693円

www.shinchosha.co.jp

このテーマを設定したのには理由があって。「手元に置きたい本」「人格形成に深く影響を与えた本」「オールタイムベスト本」等「自分の好きな本」をテーマにしてしまうと、5000円分すべて江國香織の本になってしまうからです。多感な思春期に触れてから江國香織が幅を利かせているマイ読書人生。中でも人に薦めるならこれ。恋愛小説やエッセイが代表作に挙げられがちですが、江國香織の源流は童話にあると思っています。言葉の美しさを堪能したい人にオススメしたい。かの有名な短編『デューク』も収録されています。たくさん読みたい人には童話作品だけを集めた『江國香織童話集』もオススメ。

恩田陸『三月は深き紅の淵を』文庫本:880円

www.kodansha.co.jp

ミステリー、ホラー、ファンタジー、SF、青春小説等ジャンルにとらわれない多作の恩田陸。どの作品も世界観が緻密でミステリアスで引き込まれます。中でも好きなのがこちら。幻の本『三月は深き紅の淵を』をめぐる四つの話。本、地方都市、少女たち、閉ざされた空間、謎と不穏。個人的に好きな恩田陸作品のエッセンスが詰まった一冊。四話目「回転木馬」から連なる理瀬シリーズ、地方都市が舞台の神原恵弥シリーズ、館ものの『木曜組曲』、ミステリ短編集の『象と耳鳴り』あたりも好きです。

辻村深月『子どもたちは夜と遊ぶ』文庫本上下巻:計1958円

www.kodansha.co.jp

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こちらも飛ぶ鳥を落とす勢いの人気作家・辻村深月の初期作品。あまりのハイペースぶりに振り落とされ、最近の作品をめっきり読めていないのですが、一番好きなのがこちら。暗闇に覆われたようなミステリーともサスペンスともつかないストーリーに、ほのかに青春小説の香りも漂う群像ドラマ。重苦しいし胸が痛む。登場人物の幸せを願わずにはいられない。粗もあるし楽しい読後感ではないけれど、とにかく圧倒される読ませる力のある作品だと思います。

倉橋由美子『完本 酔郷譚』文庫本:1100円

www.kawade.co.jp

バーテンダーの九鬼さんの作る怪しげなカクテルに誘われ、夢幻の異界を彷徨い人ならざるものたちと交歓にふける幻想譚。古今東西万華鏡のような夢現の世界に、酒飲みは勿論、飲まない人も「酩酊」すること間違いなし。雅で官能的な世界にずっと浸っていたい。お酒を舐めるようにちびちび読みたい短編集です。ザオ・ウーキーの絵画があしらわれた表紙も好きポイント。

ケン・リュウ『草を結びて環を銜えん』文庫本:792円

www.hayakawa-online.co.jp

SF作家ケン・リュウの短編集シリーズ。の中のSF色が強くない作品集。中国の歴史やファンタジー、文化人類学色の強い作品が収録されています。根っから文系人間のため、しっかりサイエンスを扱ったSFには苦手意識があるのだけど、ケン・リュウの作品はとても読みやすく面白い。歴史小説も面白いです。寧ろこっちの系統の方が好みだったり。揚州大虐殺を題材にした表題作と『訴訟師と猿の王』、移民を題材にした『万味調和』が特に好き。困難の中でも信念を貫く人間の気高さ。苦難の歴史をなかったことにしないこと。それらを語り継ぐことの意義を思い出させてくれる作品です。

 

合計:5423円

 

予算オーバー!423円は自腹を切りたいと思います。どの本も読んでもらいたいので。

考えているうちにまた読み返したくなってきました。積ん読本も大量にあるのに。積ん読を一冊消化し、本屋で新たに三冊購入し、目についたお気に入りを再読する。一生本が減らないそんな読書ライフ。5000円選書楽しかったので本好きな人皆やってほしいです。